孵化と稚ウパの成長

卵膜は水や空気を通す構造になっているため、卵を入れている水槽では換水やエアレーションを忘れずに行うよにしてください。そうして清潔で酸素を多く含んだ水を卵に送るようにしてください。また中には受精に至らなかった卵や何かしらの要因で成長できない卵が発生します。そのままにしておくと卵が腐ってしまい水質を悪化させてしまうので、あまりにも成長が見られない卵は諦めてください。

卵は初め中心辺りで2つに分割するように線が入ります。この「卵割」が始まると卵が受精卵で無事成長が始まった事を確認することができます。この後「尾芽胚期」となり次第にウーパールーパーのような形に近づいていきます。卵の中でも3本の外鰓が確認できる頃には内臓も形作られ、卵の中でたまにピクピクッと動き始めます。

卵の成長は水温にも影響されています。低い水温を推移すると卵の成長はゆっくりとなり、高めだと早まります。これは餌の豊富になる住みやすい水温をめがけて孵化するための本能的な知恵のためです。もし水温をあげて孵化を早める場合には1日あたり0.5~1℃あたりのゆっくりした上昇を心がけてください。

卵の中で成長しきると自ら卵膜を破り外に飛び出します。同時に産卵された卵でも孵化のタイミングは1週間ほど前後する場合があります。孵化後1・2日はお腹の部分にあるヨークサックの栄養を使うためすぐの給餌は必要ありません。

ただし、孵化後初めに与えるといいブラインシュリンプ(アルテミア)は卵からの孵化に24時間程度が必要なため、孵化を確認したらブラインの孵化も始めてください。24時間後に与えるためのブラインなので食べすらしないケースが多いです、なので量はほんの僅かで結構です。

ウーパールーパーの幼生はあまり密集させた状態で飼育すると前肢が生え始めた頃から共食いをしてしまう場合があります。大きさの差があると小さいものが被害にあいやすく、アルビノアイの固体がいると更に可能性が高まります。可能であれば小分けにできる容器を用意して共食いの起こらないように飼育してあげてください。また小分けにする事で餌をどの程度食べているかも分かってきます。

初めに前肢が生え、しばらくして後肢が生え始めます。両手両足が生えると移動スピードや移動領域が格段に増えます。小さすぎる飼育スペースであれば改善が必要です。またこの次期あたりからブラインの飼育からイトメや赤虫、小さめの人口餌などへの移行を始めます。ブラインを与えつつ切り替えをしていくか、完全に切り替えて移行するかは固体の状況をみて行ってください。

このページの上部へ